次世代通信規格である5Gにはこれまでの3Gや4Gよりも優れた性能があり、社会のあり方を大きく変えると期待されています。
そこで5Gの特徴や対応ホームルーターの状況についてまとめました。
5Gの特徴は?
この新しい通信規格は速度が極めて速い一方で遅延が少なく、スマートフォンやパソコンなど様々な機器で同時に接続可能という特徴があります。
新技術によって現在の移動通信システムよりも100倍速いブロードバンドサービスが提供され、タイムラグを気にすることなく遠隔地との通信が可能になるとされます。
2時間の映画をわずか3秒でダウンロードでき、遠く離れた場所にあるロボットをリアルタイムに遠隔操作することも可能です。
様々な機器を使って同時にインターネットに接続できるようになるため、家電製品がインターネットの連動が期待できます。この新技術によって通信品質が大幅に向上すると、これまでにできなかったようなことが可能になります。
従来はパソコンやスマートフォンなど限られた機器だけがインターネットに接続されていましたが、2020年代には周囲にある様々なものがネットワークに接続されると考えられています。
あらゆる機器がインターネットに接続された社会のことは一般的にIoT社会と呼ばれます。
IoTとはInternet of Tiningsを略したもので、5GはIoT社会を支える重要なインフラとしての役割を果たします。
インターネットが様々な技術と連携することで人々の生活が大きく変化すると予想されます。
この技術が一般的に普及すると対応したスマートフォンやモバイルWi-Fiルーターなどで通信を行うことになります。
現在の4Gに対応した機器では通信ができないので、新しい技術に対応する端末が必要です。
4Gと5Gの差はどれくらい?
4Gに対応したスマートフォンやホームルーターなどは通信速度が50Mbpsから1Gbpsとされていますが、5Gでは10Gbpsから20Gbpsになります。
同時接続数は4Gが10万デバイスであるのに対して10倍の100万デバイスです。
遅延時間は4Gが10msとされていますが、新技術ではわずか1msになるとされています。
通信速度が20倍になり同時接続機器は10倍になる一方で遅延時間は10分の1になります。
4G LTEと比較すると実質的な通信速度はピーク時で100倍になるとされます。
モバイルネットワークの通信技術が進化すれば、新しい商品やサービスなどが次々に登場すると予想されています。
3Gから4Gに進化した際には、動画配信サイトやSNSなどのサービスが爆発的に普及しました。
通信技術がさらに進化すれば、より優れたサービスが一般的なものになると考えられています。
5Gは現在の技術と比較して遅延が非常に少ないため、自動運転やバーチャル・リアリティの技術を利用したスポーツ観戦などが一般化するとされます。
体感的には4Gでもあまり遅延を実感しないかもしれませんが、通信の世界では遅延が大きな課題です。
例えばテレビの生放送などで海外と衛星中継を行う場合に、タイムラグによってやり取りを行うのに時間がかかることがあります。
動画配信サービスでもタイムラグが発生して不便さを感じるケースが多く見られます。
回線の状況によってはインターネットのへの接続が上手くできない場合もあります。
次世代通信技術では遅延の問題がほとんどないため、操作から実行までを非常に素早くできます。
4Gの遅延は10msだったので自動運転技術は実用化できる状態ではありませんでしたが新技術ならば可能です。
次世代通信技術は同時接続数が4Gの10倍になるため、パソコンやスマートフォンだけでなく冷蔵庫やエアコンなどあらゆるものがインターネットにつながるようになります。
4Gの段階でもスマートスピーカーなどが利用されていますが、次世代通信技術の登場によりさらに多くのIoT機器が接続可能になるとされます。
家庭内だけでなく物流や街中のセンサー、実店舗におけるショッピングなども幅広く利用されます。
5G対応のホームルーターは?
5Gが一般的に普及すれば対応したホームルーターなどの機器が必要になります。
既に国内外のメーカーによって新技術に対応したWi-Fiルーターが発表されています。
例えば格安スマートフォンなどで有名なHTC社からは、新技術に対応したポケットWi-Fiのスマート・ハブが発表されました。
このスマート・ハブはOSにAndroid 9 Pieが搭載されており高機能です。
ポケットWi-Fやホームルーターの端末で大きなシェアを占めているHuawei社からは、ホームタイプのWi-Fiルーターが発表されました。
ルーターとパソコンなどの接続機器間の通信規格にも最新のWi-Fi6が利用可能です。
Wi-Fi6の通信速度は最大で9.6Gbpsとされており、最大でも6.9GbpsのWi-Fi5と比較すると接続機器間の通信速度も向上しています。
docomoもシャープ製のポケットWi-Fiを2020年5月下旬以降に発売する予定と発表しました。
Wi-Fi6に対応しておりスペックが上り最大480Mbps、下り最大4.1Gbpsとなっています。
有線LANポートやUSB3.0を搭載しており有線接続も可能です。
まとめ
期待の5G通信によってこの先どうなるのか、対応するホームルーターはいつでるのか?などについてまとめました。
記事投稿時点では対応ホームルーターは見かけませんでしたが、すでにモバイルルーターでは5G対応機種が発売されました。
年内には登場してくるのでは?と予想されます。